リフォーム下請職人の現実

2013年12月12日

カテゴリー: 経営に関して思うこと

■ 世の中には、企業努力で

ユーザーへ提供する品を 安価にし喜ばれることもある。

僕が生業としている住宅のリフォーム業は、

私見ですが企業努力での安売りはできないと思う。

できないと言えば言い過ぎかな。

少しなら可能かもしれませんが、劇的なことはできない。

安価でリフォームを売ってる会社の多くは、

単純に下請各位を泣かしているだけ。

そんなのは企業努力ぢゃなくて、

自社だけが肥えたい傲慢な会社だと僕は思うんです。

末端で働く業者に、生かさず・殺さずに業務を請け負わす。

こんなの誰も幸せにならない。

自分が一日で稼ぐ単価を下回れば、行うことは必然と決まってくる。

それは手抜きです。

手を抜けば、日当を確保できる。

手を抜けば、ユーザーの為にはならない。

手を抜いた仕事は必ずクレームという形で返ってくる。

クレームは請け負った会社の質を下げる。

と、関わった全ての人間が不幸にしかならない。

会社が定期購読しているリフォーム産業新聞という業界紙があります。

この新聞にね、先日興味深き記事が載ってた。

ちょっと紹介しますね。

リフォームとは幸せを生み出すもの!

塗装業界の今

下請職人の現実

と題した記事。

気になった文章のみ紹介します。

塗装業界の下請職人が過酷な仕事環境にさらされている。

戸建一棟あたりの請負額が材料費込みで30万円は当たり前。

酷い場合は15万円なんてケースもある。

そうした中、赤字を出さないために手抜き工事をせざるえを得ない

状況に追い込まれている。

塗装業界で働く2名の職人と、塗装会社社長、

さらに塗料販売会社社長の4名に集まってもらい、

塗装現場の実情を聞いた。

 

Q 最近はかなり請負金額が安いと聞きますが。

A 特にハウスメーカーの下ですと

うちに仕事が入ってくるまでに5社ほど中間業者が

入りますので、戸建一棟あたり外壁屋根の塗り替えで

30万円もらえるといい方です。

 

 

Q それでは規定の工事ができないですよね。

A 3回塗らなければいけないところを2回にするとかします。

 

 

Q それでばれないのですか

A ばれませんね。引き渡しの時、施主がOKを出しますから。

 

 

Q そんな状況下では破たんしてしまいますよね。

金額交渉はできないんですか。

A 基本ハウスメーカーからの仕事は

塗料メーカーから入るのですが

交渉したら仕事がもらえないですよ。

A それでどうしようもなくて、手を抜くんです。

塗料にサビ止めを入れないとか、ファンデーション代わりのフィーラーを

入れないとか。

鉄部はサビ止めを入れないとすぐにサビてきますよ。

A 僕たちもちゃんと仕事はしたいんです。

でも先日なんかは、上塗りでフッ素塗料の現場があったんですが

行ったら一缶しか入れてもらえていませんでした。

それだと60㎡ほどしか塗れません。

(一般的な外壁は150㎡~250㎡ほどあります)

それでも何とかしろと。

そこで規定量以上の希釈をして塗りましたが、

希釈しすぎると機能が低下するじゃないですか。

それでもやらなくてはいけなかった。

と、こんな感じのことが書かれてます。

 

何でしょうね・・・

何だか、寂しいですよね。

末端で働く塗装業者は、自身が生きていくために

手を抜き、まるで犯罪者のように『ばれない』なんていうセリフを

言ってしまう。

依頼したユーザーの大事なお家のことなど全く考えてない。

ハウスメーカーは一番高いところから、

現場の調査見積もりを塗料メーカーに行わせて、

塗料メーカーが、そこそこ大きな塗装会社へ依頼し、

そこから更に下請へと流れていく。

末端に30万で行わせているリフォームは、上に上がる度に

10万・20万・30万と利益を乗せられて、

エンドユーザーに渡る見積もりは100万を超えてくる。

こういう図式です。

もちろん一番の被害者は、大事なお家の塗装工事を依頼した

エンドユーザーです。

このリフォームは、不幸を生み出すもの!

になっちゃってる。

だって、自分のお家の塗装を請け負ってくれている業者さんが

まさか、手を抜かなくちゃいけない程の単価でやらされている

なんて思いもよらないよね。

100万を超える大金を払ってるんだから。

安売りを前面に押し出している会社も同じなんです。

唯一違うのは、ハウスメーカーは100万円で売っている塗装工事。

同じ単価では話にならないので、半額で請け負います。

外壁・屋根塗装工事が何と!50万円!

とか言って。

で、安売りリフォーム会社は、

中間業者は全く挟まずに自社の下請けに業務を委託する。

この金額が、50万で請け負うので末端の塗装業者は30万になる。

中間マージンが無い分、自社の売値は安価で出せます。

ちなみに僕の会社でもそうです。

無駄な中間業者はなく、僕の会社の下請塗装業者に直です。

でも単価はまるで違う。

僕の会社の塗装業者は、

一塗装会社として職人さんに一般的な日当を支払い

会社にも利益が残る単価で請け負ってもらってる。

だって仕事だもの。

そりゃケースバイケースで、予算の厳しい現場もあります。

でもね、

仕事で儲けることは、何も悪いことぢゃないし

僕の会社だけが肥えるようなやり方は絶対にしない。

適正な単価で一切の手抜きをしない。

何事もユーザーの側に立った施工を心がける。

こんな当たり前のことが出来ない世界になってる。

外壁や屋根の塗装はお家にとって、とても大事なリフォームです。

だからユーザーの関心度も高い。

関心度が高いリフォームで、ユーザーを騙すようなやり方は

はっきり言って悪徳リフォームと同じですよ。

正規で支払った金銭に対して末端が手抜きしてるんだから。

ま・大手ハウスメーカーの全てがそうぢゃないかもしれないけど

これはちょっと衝撃的な話でしたね。

いただけないよね。これは。

建築・リフォーム業は言わずと知れた物造りの世界です。

物造りの世界は、末端で働く業者を泣かす単価で行えば

良い物は造れないんですよ。

この記事を読んで、そんなことを感じましたー

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上野太一

上野太一

(株)ダイケンリフォームサービス代表取締役。 1974年7月、大阪で生まれ大阪で育った寅年。1998年24歳で独立開業。2007年に会社を法人化し現在に至る。自社で請け負ったリフォームは、関わった全ての人の『幸せを生み出すこと』をモットーにしている。ブログは2011年5月から2015年5月まで毎日更新を続けたが、丸4年を機に毎日更新は断念。現在は不定期だが、極力更新頻度を高めてます。ブログ記事は商圏に関係なくリフォームに興味のある人・お悩みの人を対象に役立つことを書くように心掛ける。稀にお茶目な記事もあるけど、本当は真面目と風の噂もあり。そこは闇に包んでおこう。 (なんでやねん~☆(ノ ̄皿 ̄)ノ)

4 Responses to “リフォーム下請職人の現実”

  1. keisuke より:

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    自分はそれが嫌で建て売りを辞めたんですよ^^師匠に手抜きは教えてもらってなかったので(笑)
    来年から『下請け脱却』を旗印に行動します( ̄▽ ̄)ゞ

  2. 小西淑子 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    上野さんに、我が家の幸せを生んでもらおうと思うので、近いうちにTELをしたいと思います。

  3. SECRET: 0
    PASS:
    >keisukeさん
    正解でしたね。元請けになることは、難しいことではないと思いますよ。
    一人のお客さんを笑顔にできるんですから。(^-^)
    数が増えるだけで、やることは同じですからね。
    応援してまーす。(^-^)

  4. SECRET: 0
    PASS:
    >小西淑子さん
    ワオ(^-^)
    楽しみにしてまーす(^-^)

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